治療終了後
がんまたはその治療に伴って、痛み、食欲低下、だるさなどの症状があらわれることがあります。さらに、体の機能が低下して、日常生活や社会生活に支障をきたすことがあるかもしれません。リハビリテーション医療は、患者さんの体や生活の機能を改善し、生活の質を向上させるための医療です。
リハビリテーション医療は、決して後遺症に対して行われる訓練だけではありません。機能の低下や障害が起こらないように予防することも大切ですし、患者さんの状態に応じていつでも提供される必要もあります。
そこで、リハビリテーション医療を①予防的(診断後から治療開始まで)、②回復的(治療開始後)、③維持的(再発・転移の時期)、④緩和的(緩和ケアが行われる時期)の4つに分け、それぞれの状況に応じた医療が提供されています。
手術前では合併症や後遺症※の予防のため、手術後では起こってしまった合併症・後遺症からの早期回復のため
だるさなどの症状、体への負担や精神的なストレスによる食欲の低下、栄養障害、活動性の低下、筋力の低下などの予防・早期回復のため
患者さんに自分らしく生活していただくため、生活の質の向上を目指して
リハビリテーション医療は、腫瘍科やリハビリテーション科の医師の指示の下、看護師、ソーシャルワーカー、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、臨床心理士などの専門職からなるチームがあたります。
多くのがん診療連携拠点病院※で受けることができます。がん診療連携拠点病院以外の施設でもリハビリテーション医療を提供している施設があります。
(公開:2022年8月)