診察・検査
体内の生物学的な変化を示す客観的な指標をバイオマーカーといいます(生物学的指標ともいわれています)。
病気の状態や変化を把握したり、治療の効果を予測したりするために、バイオマーカーを用いて体の中の変化を調べます。
例えば、がんでは、がんの性質や状態を事前に調べて治療の効果を予測したり、できるだけ副作用(副次的な望ましくない作用)があらわれることが少ない治療法を選択したりするために、バイオマーカーによる検査を行います。
現在、個別化医療※が進んでいますが、この個別化医療は、問診、身体検査といった通常の診療結果に加えて、バイオマーカーなどを用いて患者さんの遺伝的な背景や病気の状態などを把握することで、それぞれの患者さんに最適と期待される治療を提供しようとする医療です。
バイオマーカーには、血液、尿、唾液などの体液や、組織に含まれるタンパク質、遺伝子などの体の中にある物質があります。また、広い意味では、腫瘍マーカー※もバイオマーカーですし、血圧、脈拍などのバイタルサインや血液検査などの臨床検査値や画像診断データなどもバイオマーカーです。
(公開:2022年8月)