診察・検査
腫瘍とは何らかの原因で異常に増えた細胞のかたまりのことで、良性と悪性があります。そして、悪性のものを一般的に「がん」と呼んでいます。
がんが発生すると、健康なときにはほとんどみられない特徴的な(目安となる)物質が作られ、異常な値となって血液中や尿中にあらわれることがあります。このような物質を腫瘍マーカーと呼んでいます。がんの種類によって腫瘍マーカー(目安となる物質)は異なっていて、それぞれ目安となる値が決められています。
なお、腫瘍マーカーは、広い意味ではバイオマーカー※に含まれます。
病気を診断したり、その後の経過をみたりするために腫瘍マーカーを用いて検査します。また、治療の効果や、再発・転移※の有無を確認するためにも腫瘍マーカーの検査を行っています。
ただし、腫瘍マーカーが異常な値を示したら必ず病気が存在するというわけではありません。また、病気が存在するのに数値は正常である場合もあります。つまり、腫瘍マーカーの検査は補助的なもので、それだけでがんの早期発見や診断などを確実に行うことはできません。画像診断などの他の検査の結果と合わせて、医師が総合的に判断します。
(公開:2022年8月)