診断

がんの分類

がんの分類

がんは、がんになった臓器や部位の名前が一般的に付けられますが、がんが発生した細胞の性質や特徴によって、大きく「固形がん」と「血液がん」の2つに分類されます。

固形がん

固形がんには「がん腫」と「肉腫」があります。
体の表面や気道、胃、小腸、大腸などの内側をおおう細胞(上皮細胞)に発生したがんをがん腫といいます(例:肺がん、胃がん、大腸がん、乳がんなど)。
一方、骨、筋肉などを作る細胞、血管など(上皮細胞以外の細胞)のがんを肉腫といいます(例:骨肉腫、血管肉腫など)。
いずれも発生した場所でがん細胞が増えてかたまりを作り、浸潤しんじゅんや転移を起こしながら進行することがあります。

  • 浸潤:液体が周囲にしみ込んで広がるように、がん細胞が周囲の組織や臓器に広がること。

    転移:がん細胞が血管やリンパ管を通って、発生した場所から離れた組織や臓器に移動すること。

血液がん

白血球やリンパ球といった血液の細胞ががん化したものを血液がんといいます。血液がんの主なものには、白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫があります。

白血病

血液の元となる細胞(造血幹細胞ぞうけつかんさいぼう)や未熟な白血球ががん化する病気

悪性リンパ腫

白血球のうちのリンパ球ががん化する病気

多発性骨髄腫

リンパ球のうちの形質細胞という細胞ががん化して、がん化した細胞が主に骨髄で増える病気

(公開:2022年8月)