1. 効果の評価尺度:奏効、寛解の意味

治療

効果の評価尺度:奏効、寛解の意味

がん治療の効果判定

がん治療の効果判定の方法はがんの分類により異なり、固形がんではがんの大きさ、血液がんではがん細胞の数などをもとに判定します。通常、治療法によって定められた治療の1回の周期(1サイクル)が終わった段階で効果判定を行い、結果に応じて同じ治療を継続するか、治療を変更するか、経過を観察するかを決定します。

  • 「固形がん」「血液がん」については「診断」>「がんの分類」のページをご参照ください。

奏効そうこう寛解かんかいの違い

がんの領域において、治療に対して効果があらわれることを「奏効そうこう」と呼んでいます。
がんが一時的に縮小または消失している状態を「寛解かんかい」といいます。寛解の状態はずっと続くこともありますが、しばらくして再びがん細胞が増殖して再発することもあるため、寛解の状態になった後も定期的に検査を行って経過を観察します。また、寛解状態を維持できるように治療を継続することもあります。

寛解は、病気が完全に治った状態ではありません(完全に治った状態は「完治かんち」「治癒ちゆ」といいます)。一時的に症状が軽くなったり消えたりしているのであって、がんが再発したり転移したりする可能性があります。診察や治療を継続することが大切です。

(公開:2022年8月)