治療前

ガイドラインについて

ガイドラインとは

治療法は、科学的に証明されたデータや医師の経験、患者さんの状態などをもとに医師と患者さんが相談して選択します。しかし、がんの領域は新しいくすりや治療法が次々に開発され、治療は日々進歩していて、常に最新の情報を収集するのは、医師であっても非常に大変です。そこで、医師だけでなく、患者さんも支援する目的でガイドラインが作成されています。
がんをはじめとする多くの病気では、各学会がその時点での最新の有効性・安全性のデータをまとめ、治療指針を提示しています。これをガイドラインと呼びます。

ガイドラインでは、最新の科学的根拠とこれまでに蓄積されたデータに基づき、治療法やくすりの種類ごとにその推奨度が設定され、治療のフローチャートが示されています。ガイドラインは数年ごとに改訂され、常に最良の治療が患者さんに提供されるようになっています。進展が著しいがんの領域では短期間で情報が更新されるため、ガイドラインは治療選択において非常に重要です。
がん診療ガイドラインはがんの種類別に作成されており、病期(ステージ)や、患者さんの既往歴(これまでにかかった病気)、治療歴(過去に受けた治療)などに応じた治療法が提示されています。

(公開:2022年8月)