発病前
疫学とは、病気にかかった患者さんの数やその病気の種類、分布、発症に影響する要因などについて統計学的に研究する学問です。病気の特徴や発症に影響する要因を明らかにし、予防や対策に活かすことを目的として研究されます。
厚生労働省が行っている日本の疫学調査では、がんは、1981年から死因の第1位であり、2020年に亡くなった方の死因の約28%(約37.8万人)ががん(悪性新生物<腫瘍>)でした1)。
がん患者さんは年々増加しており、2022年に新たにがんと診断されると予測される人(がん罹患数予測)は101.9万人(男性58.4万人、女性43.49万人)とされています2)。また、2022年に新たにがんと診断されると予測される人(がん罹患数予測)のうち、男性では前立腺(96,400人)、胃(91,100人)、大腸(89,500人)、肺(86,300人)のがんが多く、女性では乳房(94,300人)、大腸(68,700人)、肺(42,500人)、胃(41,000人)のがんが多いとされています2)。
がんの生存率は確実に向上しています。進行していない早い時期から適切な治療を開始すれば、治る可能性が高くなります。早期発見、早期治療が非常に重要です。
(公開:2022年8月)